どういう人なのか想像を膨らませること。利用者様にとって一番良い形を常に想像しています。
合同会社オルタナティブ 居宅介護支援事業所 おるたな 代表 谷田貝 美由起
-介護の道へ進もうと思ったキッカケは何ですか?
きっかけは、アルバイト時代の話になるのですが、
お店に車いすでお越し下さった方がいて・・・。
当時の私はそういった方が見えても、
無関心というか、そういう人も居るなって思うぐらいで、
何をするというわけでもなかったんですよね。
ただ、その時の先輩スタッフに、
「何ぼーっとしてるの、お手伝いしてあげないと!」
そう言われて、何もしなかった私が浮き彫りになったというか。
それで、おっかなびっくりですけど、
「お手伝いしましょうか?」って(笑)
でも、実際にお話をしてみたら、
怖がっていたのが馬鹿みたいにとても素敵な方で、
逆に私自身の在り方に恥ずかしくなったんですよね。
だから、もっと困っている方たちの生活に関わったり、
不便なく過ごせるようにお手伝いが出来たら良いな、と。
そう思うようになって、介護の道に進むことを決めました。
-“おるたな”を創業されたキッカケは何ですか?
のびのび仕事をしたかったっていうのも、
もちろん理由の一つではあるんですけど、
会社に勤めていると、どうしても
会社としての判断を優先しなくちゃいけない時がある。
なので、時には冗談を言いながら、
楽しくやれる会社を作りたいなって思ったら、
こうなっちゃいました。
「よっしゃー!」みたいな(笑)
-新規のご利用者様の担当につかれる時の流れは?
基本、包括支援センターからご紹介を頂くので、
そこで指名されることは多いですね。
特に女性のケアマネージャーさん希望という
案件を多く振って頂いてはいますが、
男性のケアマネが良いなって場合でも
おるたなでは受け入れ可能なので、
特に女性限定ということではないですけど。
近くの包括からは、
「引っ越しで一人減ったから、もう一人いけるよね?」
という感じで有難い事に、
上限いっぱいまで対応させて頂いてます。
-1日のスケジュールを教えて下さい
私の場合は、午前と午後をきっちり分けて、
どっちかでモニタリング、どっちかで書類業務。
残った時間で手配調整したりと、
多忙ではありますが、
とても遣り甲斐のある仕事だと感じています。
ちなみに月末月初が最も忙しい時期です。
月末は報告書を待つだけなのですが、
月初から3日までは事業所から出られません(笑)
-計画書を作成されるときに気を付けていらっしゃる事は?
私はアセスメントの段階で、
その方のお人柄や背景を把握するように努めています。
ケアプランを作成するにあたっては、
どうなりたいか、やりたいことなんかを言葉にしてあげて、
なるべくその方の希望に沿ったケアプランをご提案したい。
もちろん、やっていく中で、
利用者様からの希望や要望があれば、
じゃあ、こうしようかって一緒になって考えたり。
-ご利用者様(ご家族)に信頼される為に必要なことや意識していることは?
どういう人なのか想像を膨らませること。
利用者様にとって一番良い形を常に想像しています。
会話のキャッチボールをするにしても、
どういう風に話をすれば、要望を聞き出せるかなとか。
-ご利用者様との関係性で気を付けていることは?
相手の私生活にはあまり踏み込まない様に注意しつつも、
基本的にざっくばらんに話す様にしています。
ただ、こうした方がいい、ああした方がいいっていう話は、
押しつけにならないように、あくまでも提案として、
選択肢を出してあげる様に気を付けていますね。
血圧が心配で温かくするんだったら、ピチピチしたものより、
綿のフワッとしたモコモコした方が温かいと思うよ、どう?って感じに。
私が選ぶんじゃなくて選んでもらう。
そういうとことも大切なんじゃないかと思います。
-ズバリ、良いケアマネとは?
私以外のケアマネさん、でしょうか(笑)
良いケアマネさんって知識はもちろん、
現場での経験もたくさん積まれているから、
こういう人には、
これとこのサービスを組み合わせて、
これでどうですか?っていう提案が、
サラっとスマートにできているんです。
そうすると、
実際に介護サービスの事業所との間を上手に繋げられるし、
何より利用者様もそれに納得して動いてくれている。
その状況を作れる方は凄いなって。
というのも、私がまだ駆け出しだった時に、
お世話になった先輩に言われたことの一つに、
”本当に納得してもらえないと利用者様は動かないから、
納得してもらえるように伝えないとダメだよ”
っていう教えがあって、
私はそれを今もまだ模索しながら実践している。
そのおかげで続けて来られたっていうのもありますけど、
まだまだだなって思う事の方が多いんですよね。
-これから、ケアマネさんにお世話になる方へメッセージを!
今はもう人生100年時代ですから、
私は80歳だから、90歳だからっていうのは無しにして
いろいろな挑戦をして、笑って人生を楽しんでほしい。
私はそのお手伝いが出来たら良いなと思っているし、
その人らしく過ごせるようにしてもらいたい、
もらえたら嬉しいなと思っています。
写真は左から積田、谷田貝さま、林。
-余談-ココリハについて
訪問マッサージを利用されている方に聞いてみると、
血流も良くなるし、痛みも取れるみたいです。
何日かするとまた痛みは出てくるけれど、
やってもらうと違うから続けたいって方は多いですね。
デイサービスとかで、マッサージを受けている方も居ますけど、
やっぱり人数の問題で5分とか、10分しかやってもらえない。
なので、自宅で同じ姿勢で居る事が多い高齢者の方は、
定期的に固まったところを解して、
なるべく可動を広げるっていうのは良いことだと思う。
あとは、ココリハさんのちょこっとお手伝いサービス。
他の事業所さんだとマッサージが終わったら、
じゃあ、ありがとうございました、で終わりですけど、
ココリハさんだと終わって10分ぐらいだったら、
ちょこっとお手伝いしますよって言って下さる。
そういうサービスは介護保険で対応できないので、
かゆいところに手が届くというか、
私たちにとっても、利用者様にとっても凄いメリットになってる。
報告書も丁寧にまとめてくださっているので、
とてもよくやって頂いていると思います。